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人間失格 [映画・舞台]

で、コララインのすぐ翌日 『人間失格』 を観てきました。
 
議員の父親を持ち、津軽では有名な資産家の御曹司・葉蔵は人間関係がうまくいかず、周囲に溶け込むためにわざと失態を犯して笑いを取る日々を送っていた。
高校に入った葉蔵は遊び人の堀木や詩人の中原中也と出会い、酒や女におぼれる放蕩(ほうとう)生活を送るようになって、精神的に疲弊していく。
  
というお話。(Yahoo映画より)

うーん。
やはりコレは映画にするのが難しい話ですね。

映像はきれいなんですが、映画がずっと静かなトーンで淡々と進んでいくわけですよ。
それなのに上映時間が2時間越えなので、それはもう場内のあちこちから寝息が‥[あせあせ(飛び散る汗)]
 
子供時代の葉蔵がほとんど描かれていないので、なぜ彼が
「生まれてきて すみません」
と叫ばなければならないのか、その気持ちがあまり伝わってきませんでした。(かなり唐突に感じました)
 
斗真くんは難しい役をよくこなしているとは思うんですが、限られた時間の中に女性達とのエピソードを詰めなくてはいけないせいか葉蔵の悩みや苦しみを吐露する場面が無くて、ただの無気力で周囲に流されるままの金持ちのボンボンに見えてしまって‥。
映像がキレイなせいか、ドロドロの退廃性とか暗さとかはあまり無いんですよね。
そんな暗い映画は観たくないから良いんだけどさ(^_^;

    
森田剛くんは原作にない中原中也役で出番は少なかったのですが、トンネル内の映像は幻想的で素敵だったし、最後の電車のシーンは
「うわ~美味しいトコ取りだ~!」
と心の中で叫んでしまったくらい良かった。茫洋~茫洋~。
(ただ、この映画に必要だったかと訊かれると‥微妙[たらーっ(汗)])

あとはやっぱり三田佳子ですよね。
葉蔵を優しく包みながら女の業を体現していて、めっちゃ怖い。上手すぎです~。




映画には関係ないけど。
実は私、原作を読んだのは遥か昔の小学校の頃なんです。
正直、小学生女子が読んでも共感も感動もぜんぜんしなくてねぇ。映画を見るまでストーリーほとんど覚えてませんでした[あせあせ(飛び散る汗)]
(しかも続けてスタンダールの「赤と黒」を読んだから話がゴッチャになってましたよ)
 
小6の夏休み直前に、担任の先生が
「来週 実家に帰るんだけど、行きたいやつがいたら来ても良いぞ~」
と、PTAがうるさくなった今では絶対できないような企画をしてくれまして。
12~3人の子供でゾロゾロと先生のご実家(千葉から電車で2時間くらいでした)にプチ遠足に行かせてもらったんです。

で、その帰り。
当時クラスで一番の本好きだった私を先生が2Fの廊下隅にある本棚に呼んで
「ここにある本、もういらないから欲しいのがあったら持っていってイイぞ」
と言ってくれまして。
文庫ではなく全部ハードカバーで重そうだったので、とりあえず作者名を知っていた
「人間失格」と、ポーの短編集(本のタイトルは忘れたけど)
それに、作者も内容も知らなかったけれどタイトルで選んだ「赤と黒」
の3冊を貰って帰ったんです。

ポーの短編集は文句なく面白くて、すっごい好みでした♪
『気づいたら真っ暗な部屋で、とりあえず壁伝いに部屋をグルッと回って、次に部屋を横断してみる事にしたが‥』
という話なんて、小学校卒業の時に本を処分してしまって××年読み返していないけれど、それでも細かく覚えています♪

でも「人間失格」と「赤と黒」は‥先生がどうして止めてくれなかったのかと (-_-;)
やっぱり、本って内容によって出あうべき年齢があるよね?
2冊とも途中から読むのが苦痛だったもんな~。
そのせいで、学生時代はかなり読書家だったにもかかわらず、太宰とスタンダールは苦手意識があって避けて通ったもん。
先生の実家のあの古びた本棚、他にはどんな本があったのか全然覚えてないけれど、もう少し子供が読んでも楽しめる本は無かったのかしらねぇ。


2010-03-03 07:20  nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 

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コメント 3

chiduko

私も小学生の時から結構読書はしましたが、くら~い日本の純文学は苦手です^^;
今でも、推理・SF・ファンタジーですね。
文章で読むのも難しいですが、映像はもっと難しいかもしれないですね~
それから、じもりんさん今回はゾンビ未感染ですか?
ゾンビ・ショップでご希望の物があれば買いますよ~。
by chiduko (2010-03-03 12:10) 

JUN

う~~ん、人間失格を小学生かぁ。。
映画は読んだと仮定して作ったのかな?
太宰生誕100年記念で
昨年からヴィヨンの妻やパンドラの匣などが公開されてるけど
どれも一部のファン向けのような。。
どうにも深すぎて、広く浅くしか描けなかったんじゃない?
by JUN (2010-03-03 16:30) 

じみりん

chidukoさん
わ~い、読書傾向ほとんど一緒です~♪
やっぱり、どうせ読むなら楽しくなくちゃですよね(^^ゞ
スベタは結局ゾンビ未感染です(涙) まだしつこくShadowglenに通っているんてるんですが‥。スベメールさせていただきます~。

JUNさん
確かに、原作を読んでいる事が前提の映画だった気がします。
太宰生誕100年の記念映画だから、「日本人なら太宰を読破していて当然」という考え方なのかしら。
どの作品でも、2時間の映画で深くを掘り下げるのは難しいですよね‥。
by じみりん (2010-03-03 21:16) 

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